どちらのタイプの枠組みを選んだらよいですか?
湿気が多い日本の気候風土では、日当たりと風通しの良し悪しが住み心地の大半を決めることを考えますと、外気に対して開け広げているワイド型のほうが快適だと思われます。
しかしながら、ワイド型の場合には、ある程度の奥行きが確保されていないと、逆に焦熱地獄になりかねませんので注意が必要です。
また、20u前後のワンルームマンションなどで間口ばかりが広いケースでは、真夏日などは日差しが反対側の壁まで入り込んで逃げ場がなくなり、常にカーテンを閉め切っていないと過ごすことができないという状態になってしまいます。
さらに、近くの建物などから覗かれてしまうというプライバシーの面でも心配です。
これに対して、セーブ型のほうはプライバシーの確保という面では優れているものの、明るいのは開口部側の部屋だけで、どうしてもいつも照明をつけていないと薄暗い部屋ができてしまいます。
それではやはりワイド型にすればいいのかというと、そういうわけにもいかなくて、ワイド型ばかりにすると分譲住戸が少なくなってしまい、デベロッパーの売り上げも少なくなるので、その分、分譲価格を引き上げなければならなくなってしまうのです。
よって、土地代や建築費が割高な日本では、上記のような事情から供給されているマンションの主流は、セーブ型ということになっています。
フロンテージセーブ型の改良型とは?
セーブ型の改良型というのは、たとえば、玄関をセンターコアに持ってくることで、セーブ型のデメリットを克服するものです。
玄関の配置を変更することによって、セーブ型のデメリットが次のように改良されます。
■通路を通る人の目を気にする必要がなくなる。
■窓に格子を入れる必要がなくなる。
■エアコンの屋外機を置く場所が確保できる。
■住戸としての独立性が保たれる。
■PP分離※が可能になる。
※勉強部屋や寝室、書斎として使うプライベートスペースと、家族が団らんしたり来客を迎えるパブリックスペースを分離することです。
|